「葉酸」という言葉を聞いたことがありますか?葉酸はビタミンの一種。ビタミンというと、ビタミンAやビタミンCを思い浮かべるが、葉酸は水溶性のビタミンB群の一種。
最初に抽出されたのはほうれん草からで、ラテン語で葉を意味する「フォリウム」から名づけられたもの。その名の通り、植物に多く含まれています。
葉酸が不足すると、体調にどのような変化が現れるのでしょう。
葉酸不足は、悪性の貧血(巨赤芽球性貧血=DNAの合成障害が原因で起こる貧血)、口内炎、食欲不振、舌炎、下痢、顔色が悪い、などの症状が現れるようです。
重要視されているのが妊婦の葉酸不足。とくに、妊娠初期(4週〜12週)は胎児の細胞分裂がさかんな時期であり、この時期に葉酸不足を起こすと胎児に神経障害が起こりやすくなるといわれています。
<葉酸のはたらき>
◎遺伝物質であるDNAやRNAを構成している核酸の合成
◎ 赤血球の合成
◎ アミノ酸(グリシン、セリン、メチオニン)の合成やたんぱく質の生成・促進
◎ 皮膚の粘膜の強化
◎ 口内粘膜の強化
葉酸含有量(単位 μg)
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ほうれん草 |
110
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パッションフルーツ |
86
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みかん |
22
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りんご |
5
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ほうれん草に匹敵するほどの葉酸含有量であることがわかります。
ゆでたほうれん草100gを摂るほかに、間食にパッションフルーツをとるのもいいかもしれません。日本では沖縄地方がメインですが、ハウス栽培などにより、広い地域で栽培されているようです。ただし、直射日光を浴びていない植物はビタミンの量が少ないようですので注意が必要ですね。食べ物は産地でどのように栽培されているのかも大きな要素になりそうです。 |
「過剰摂取の影響は?」というと、現在のところ摂り過ぎによる疾患は現れていません。葉酸は水溶性ビタミンなので、過剰分は腎臓から尿の中に排出されるため、それほど過剰摂取に敏感になる必要はないようです。
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